コラム

 公開日: 2016-02-16 

初診日の証明『第三者証明書(20歳以降に初診日がある場合)』

社会保険労務士の湯澤と申します。

障害年金の手続きにおいて『初診日』の証明がとても大切であることを書いてきました。

病院で証明してもらうのが一番正確であるのは言うまでもありません。

医療機関の証明がある書類のことを『医証(いしょう)』と言います。

しかし、カルテが保存期間の5年を経過していて残っていなかったり、廃院等で病院自体が無くなっていたりして、『医証』を取得できない場合があります。

そう言う場合は、どうしたら良いのか?をお伝えしています。

【第三者証明書(20歳以降に初診日がある場合】

原則、複数の第三者証明書が必要です。

第三者が初診日頃の受診状況を直接把握できる立場の医療従事者であった場合は、当該第三者証明書のみで初診日を認めることができます。

第三者証明書には、

❶申立者が請求者の受診状況を直接見て認識していた場合

❷請求者やその家族から聞いて知った場合(伝聞)

があります。

聞いた時期が初診日頃でない伝聞の場合は、原則、請求時からおおむね5年以上前に聞いていたことが必要となります。

第三者証明書(20歳以降の初診日の障害に係るもの)は、当該資料単独では初診日の認定は行わず、参考となる他の資料と合わせて、初診日が妥当であるか判断します。

【事例1】

平成28年5月(31歳時)に「双極性障害」で請求。

本人が申立てた初診日(平成20年8月頃)は、当時の病院が廃院となっており、医証は提出できなかった。

このため、請求者は近隣の住民と友人の「第三者証明書」及び当時受診していた精神科クリニックの「診察券(写し)」に記載された発行年月日(平成20年8月3日)を提出したことから、本人が申し立てている平成20年8月頃を認め、平成20年8月3日を初診日とした。

〈近隣住民の第三者証明書の内容〉

(初診日と思われる年月日)
平成20年夏頃

(当時の状況)
請求者は、自分の子供と同級生であったため、小さい頃から見知っている。大学卒業後の平成20年に就職したと聞いたが、その年の夏頃に顔を合わせた際、焦燥した様子であった。請求者の母親に聞いたところ、仕事や人間関係に悩んでおり、精神科の病院に通っており、医師の指示で休むようになったとのことであった。

〈友人の第三者証明書の内容〉

(初診日と思われる年月日)
平成20年8月頃

(受診医療機関)
◯◯メンタルクリニック

(当時の状況)
私は、◯◯メンタルクリニックに受診しており、請求者とは待合室で何度か顔を合わせるうちに話をするようになった。請求者からは、当時、就職したものの会社の雰囲気に付いていけず、体調を崩し、平成20年8月から通院するようになったと聞いた。また、その後、その会社は退職したと聞いた。

〈第三者証明書の確認ポイント〉

①第三者に関する事項(氏名、住所、請求者との関係等)

②受診状況に関する事項(初診の時期、受診の契機、受診時の状況、医療機関名や診療科、傷病名等)

③請求者の状況等に関する事項(初診日頃の症状の経過、日常生活や就労への支障の度合い等)

④受診状況等を知り得た状況(いつ、どのような状況で見聞きしたのか等)

第三者証明書は障害年金用のフォーマットができています。

【事例2】

平成27年11月(35歳時)に統合失調症で請求。

本人が申立てた初診日(平成18年8月3日)は、医療機関が廃院しているため、医療機関の証明は提出できなかった。

しかし、当時の診察していた医師の「第三者証明書」により本人が申し立てている初診日が明らかであることから単数の第三者証明書で平成18年8月3日を初診日として認定した。

〈初診日時点に診察していた医師の第三者証明書の内容〉

(初診日と思われる年月日)
平成18年8月3日

(初診医療機関名)
◯◯メンタルクリニック

(当時の状況)
◯◯メンタルクリニックにおいて、平成18年8月3日初診の◯◯さんを診察し、統合失調症と診断しました。その後、外来治療を行いましたが、症状が悪化したため、平成18年10月10日に入院目的で▲▲病院に紹介しました。
※初診時所見、外来の治療内容等について詳細な記述あり。

次回は、『第三者証明書(20歳前に初診日がある場合の障害基礎年金)』について見ていきたいと思います。

この記事を書いたプロ

サポート 障害年金相談室

社会保険労務士 湯澤裕至

埼玉県鴻巣市本町2-2-3 305 フラット九田 [地図]
TEL:090-8432-5603

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