コラム

 公開日: 2016-01-20 

『てんかん』でお困りの方へ

社会保険労務士の湯澤と申します。

『てんかん』の発作のコントロールができず、日常生活にお困りの方は沢山いらっしゃることと思います。

もちろん、『てんかん』も障害年金の対象になります。

障害年金には「障害認定基準」と言うものがありまして、『てんかん』の基準はその中の「精神の障害」に規定されています。

『てんかん』の基準を見ますと、まず、

「十分な治療にもかかわらず」とあります。

抗てんかん薬の服用や外科的治療によって発作が抑制されている場合は、原則、認定の対象になりません。

そして、発作のタイプを4つに分けています。

A:意識障害を呈し、状況にそぐわない行為を示す発作

B:意識障害の有無を問わず、転倒する発作

C:意識を失い、行為が途絶するが、倒れない発作

D:意識障害はないが、随意運動が失われる発作

この発作のタイプと発作頻度、日常生活の困難さにより等級が決まります。

【1級】
十分な治療にもかかわらず、てんかん性発作のA又はBが月に1回以上あり、かつ、常時の援助が必要なもの。

【2級】
十分な治療にもかかわらず、てんかん性発作のA又はBが年に2回以上、もしくは、C又はDが月に1回以上あり、かつ、日常生活が著しい制限を受けるもの。

【3級】
十分な治療にもかかわらず、てんかん性発作のA又はBが年に2回未満、もしくは、C又はDが月に1回未満あり、かつ、労働が制限を受けるもの。

どの等級に該当するかの判定は、障害年金独自の診断書を使います。

先ほど申し上げた通り『てんかん』は精神の障害に規定されていますから、「精神の障害用」の診断書を使います。

この「精神の障害用」の診断書は、ひとつ問題があります。

診断書の裏面に「日常生活能力の判定」と言う項目と「日常生活能力の程度」と言う項目があります。

日常生活の困難さを判定する上で大変重要な項目です。

しかし、この項目は、知的障害やうつ病や統合失調症等の精神障害を想定した文言になっているため『てんかん』の方には大変不利なものとなっています。

発作のない時は、精神神経症状や認知障害がなければ、普通に日常生活が送れるため極めて軽く診断されてしまいます。

障害認定基準を改正する時、厚生労働省は広くご意見を募集するのですが、以下の様な意見がありました。

「てんかん特有の日常生活能力が障害を受けている程度が判定可能なように、てんかんについての判定項目を設けるべきである」と。

それに対して厚生労働省は、

「てんかんについては診断書⑩欄「障害の状態」ア・イの項目及び11欄「現症時の日常生活活動能力」にて主に症状を判断しており、診断書を審査する障害認定審査医員(医師)からてんかんの障害認定で特段困難を生じるとの意見もなかった」ため新たに設けなくても大丈夫との回答でした。

しかし、不支給とされるケースもあり、状態としては厚生労働省の考えにはなっていない様です。

裁判までしてようやく認められたケースもありますが、それでは大変過ぎます。

日本てんかん学会法的問題検討委員会が「てんかん関連診断書記入の手引き」と言うものを出しています。

そこに「『日常生活能力の判定』と『日常生活能力の程度』の記載に齟齬(そご)ないことが大切である。いずれも単身生活を行った場合を想定し、身体介助は含まない。なお、『援助』とは助言、指導を言う」と書いてあります。

日本てんかん学会は、てんかんにおける障害認定の事情を良く知っているのだと思います。

診断書の作成にあたり、主治医にこの事を良く伝える必要があります。

そして、実態に即した診断書にしてもらうことが大切です。

この記事を書いたプロ

サポート 障害年金相談室

社会保険労務士 湯澤裕至

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