コラム

 公開日: 2016-10-07  最終更新日: 2016-12-01

常時満室経営を継続するには?これからのアパート経営のリスクとキーポイントについて。

前段で、前回コラム紹介した「空室率過去最高で、目算が狂ったオーナーは悲鳴をあげる」。その対応について検討してみたい。

これまで「アパート経営は難しいこと」を述べてきたが、再度、書きあらためると以下の通り。

{「経営塾12-4・アパート経営は難しい時代にさしかかっている。その原因は需要と供給のバランスが大きく変化していること。少子高齢化によって日本は人口減少社会に突入した。しかし、アパートは変わらず続々と建っている。」

「つまり空室が最大の問題となってきている。データによると空室率35%にもなっているようだ。今後も、この空室は増加すれば、経営が一段と難しくなってくることが考えられる。ならば、その対策を重点においてアパート経営を実施していくことが必要になる。」}
アパート経営計画は、空室対策をふまえた「立地」と「家族構成」より)

続いて、私の考えを述べると。相続税増税対策のためのアパート経営は反対だ。

私は相続税増税対策目的でアパートを建設し、アパート経営をすることには反対だ。あくまでもアパート経営をしっかり構築したうえで、事業計画を立て、これで「ヤルンダ」と目的を明確にして始めるべきだ。

20、30年の長期間継続するのだから、あいまいな気持ちで始めるべきではない。入居者の要望を第一に捉えた上で、採算計画や資金繰りなど根本的な問題点をしっかり検討した上で実行すべきだ。相続税増税対策や、建設請負業者が儲かるからといっているからアパート経営をするのだということはやってはいけないこと。

続いて、本題に戻る。私のアパート経営の基本的な考えを書き加えていくと以下の通り。だらしない入居者は問題だ。

第一は、自分自身の整理整頓ができない入居者は問題だ。

私たちは毎月、数回3軒のアパート清掃を欠かさない。特に問題は入居者の身辺整理が整えられているかどうか見て歩く。例えば、ベランダ等にゴミ袋が積み重ねられて、放置されている状況が目に留まる。この入居者は整理整頓が出来ず、一口でいうと、だらしない人なのだ。

火災発生の恐れもあるし、同時に家賃滞納の常習にもなるかもしれない。だらしない人は、即座に実行することができないのだ。なんでも後回しにする人。この人は会社でもダメな人。この判断は私の長年のアパート経営から体得した、感のようなものだ。

これらのことについては管理会社に任せられないことなのだ。何か事件が起これば慌てて対応するのが精いっぱい。あくまでも自分の経営するアパートの管理のポイントはキチンと押さえておかなければならないと常日頃考えている。

おかげさまで私は30年間アパート経営で家賃などの未収金はゼロ。信頼できない入居者には予め管理会社の担当者に伝えて置き、注意してもらう。さらに、更新時にこの辺のところを十分重視して対応してもらうことにしている。

反対に身の回りが整理整頓できている人は、何事にも落ち度が少ない。安心して任せられる人である。このことは大切なことだ。実は某飲食店の店長さんが私のアパートの住人で、雨漏りがするというのでその部屋で会見した。

実や私は某飲食店の店長をしているが、できれば早い段階で独立して飲食店を開業したいと話し出した。その話を聞いて感じたことは、この店長さん頑張っているな。私も及ばずながら具体的な開業計画を作成することを提案する。

一人では独立開業は無理なので、信頼できる友人を誘い二人で力を合わせて事業を起こし、経営することが必要だと話す。資金面も自己資金300万円~500万円を用意したい。不足資金は借入もお手伝いしますよと話す。

第二は火災保険の加入は再調達価額で契約を取り交わす。

火災保険評価額には「再調達価額」と「時価」の二つの基準がある。火災保険契約書を取り交わす段階で「再調達価額」で契約することが重要である。アパート経営には火災発生がいつ起きるか分からない。くれぐれも最悪の状態を予期して契約書を取り交わすことが必要だ。もし最悪の火災が発生し全焼に近い火災ならば、再建設する場合には、建設費の全額が支払われる。


私もボヤだけど30年間で3度の火災に遭遇した。真夜中に電話に起こされ、火が出ていると通報がある。これほど気分の悪いことはない。直ぐ車で現場に駆けつける。

その火災の原因は色々考えられるが、入居者のだらしなさ。きちんとしていないこと。日頃の生活がしっかりしていないことが大きな原因だ。

第三は、建物は10年単位で補修など、維持管理手当が必要だ。何時見ても立派な建物だと言われることが、入居者の客付け等に、欠かせない大切な要件だ。特に雨漏りには悩まされる。どこが雨漏りの原因で雨漏りしているのか分からないのだ。雨漏りの専門家に補修を頼むのが一番。建築業者に依頼しても全く分からない工事人が多い。多分この辺だろうと適当に処理する工事人が多い。

最後になるが、空室を如何に即座にうめられるか。この対応がこれからのアパート経営のキーポイントだ。新家賃の料金設定や一般不動産賃貸業者への募集依頼など、管理会社とキメ細かい作戦計画を立て対応すること。そして、常時満室経営を継続していく努力が極めて重要だ。
以上

この記事を書いたプロ

金子勇経営コンサルティング事務所

経営コンサルタント 金子勇

埼玉県さいたま市緑区原山2-20-11 [地図]
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