コラム

 公開日: 2016-08-26  最終更新日: 2016-12-02

革命的新商法で「現金掛け値なし」で大繁盛。繁盛は常によい商品をつくり、売るということに尽きる

300年余の業績を持つ三越の創業者三井高利(1622年生)は呉服店「越後屋」を開店。高利52歳。この時代、大きな呉服屋では、大名や武家、大きな商家など、得意先をまず回って注文をとり、後で商品を持参する「見世物商い(ミセモノアキナイ)」か、商品を得意先に持参して見せて売る。「屋敷売り(ヤシキウリ)」を行っていた。

売買は即金でなく、6月、12月の二度か、12月にまとめて支払う掛売りが慣例だった。このやり方では資金の回転が悪く、回収できない危険性もあったので、商品価額は高く設定されていた。

一方「現金掛け値なし」は、店に商品を揃えて価額を低く設定し、店頭で現金売りをする新商法。また、当時は反物(タンモノ)単位で売るのが常識だったが、越後屋ではその慣例を破って、買い求めやすい切り売りも行った。庶民は大いに喜び、店が繁盛したのも当然と言える。この商法が江戸市民に大きな反響を呼び、圧倒的な人気を博し、三越300年余の繁栄を築いたのである。「商いの知恵と掟・商家の家訓」山本真功監修より抜粋。 

いつの時代でも時代感覚を先取りした企業が競争を抑え、優位な立場を納めるのである。

話が大変横道にそれたが、A和菓子総本舗社長の話に戻ろう。

二つは、味は親切にあり。
繁盛は常によい商品をつくり、売るということに尽きる。食べ物である以上、絶対に美味しくなければならない。美味しいものとは何か。どうすれば美味しいものができるのか。それには質のよい原料を使い、年季の入った職人を育て創らせる。ごまかしは絶対にしない。

私はもう一つ大切だと思うことは、商品を丁寧に扱い,親切に心を込めて売ることだと思う。これが、最終的にはお客様にとって、お菓子がとても美味しいものになる秘訣である。味は心が決める。味は親切にある。

三つは、後継者は多少劣っても一門から登用する。一家一門の世襲によって今日にいたっている。

四つは、喧嘩かが三日続けば潰れる。
私の父親はこの一族の和をやかましくいっていた。一族が喧嘩すれば、どんなに繁盛店でも三日は持たない。会長派だ、社長派だ、専務派だとか。醜い争いは世間一般に起きている。親子、兄弟、骨肉の争いは深刻だ。

五つは本業以外に手をだすな。
ゴルフ場経営や本業以外にもっと儲かる、うまい商売をしてやろうと、本業をおろそかにすることはいけない。わが社は商売上、砂糖や雑穀、小豆など日常相場の動きを的確に把握できるので、その自信を過信し相場に手を出す。

たまたま功を通して、その味をおぼえると、いちいち面倒くさい菓子作りに嫌気がさし、一体何のために菓子作りを業としているのか、分からなくなってしまう。菓子作りに専念できず、相場に熱中し、その儲けで企業を動かそうとする。それは絶対やってはいけない。

六つは日銭商法に手形は禁物。
 我が社は現金商売であり、原材料などの支払いは当然現金で支払われるものである。手形決済をして、その浮いたお金でほかに流用してはいけないのである。

七つは繁盛していれば息子はついてくる。
繁盛していない企業の後継者は望み得ず衰退していく運命にある。
次回に続く
トヨタの事例から読み解く、業績を上げている企業の特徴

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経営コンサルタント 金子勇

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