コラム

 公開日: 2016-07-10  最終更新日: 2016-12-05

「中小企業2030年消滅?」 赤字経営

日本経済を支える中小企業が「消滅」の危機をむかえているかもしれない。中小企業庁が経営者の年代別の人数を調べたところ、2015年のピークは66歳。1995年は47歳だったため、毎年ほぼ1歳ずつ上昇している。このままでは2030年には80歳に届く計算になる。
円滑な事業継承や若者の起業が進まなければ30年には、80歳前後に達し、今の男性の平均寿命とほぼ並ぶ。早く手を打たないと厳しい未来が現実になってしまう。(日本経済新聞2016年6月6日)

日本では企業数の99%超、働く人の70%を中小企業が占める。すべての中小企業が消えることはないとしても、経済の土台は間違いなく揺らぐ。(同日経新聞)

その恰好な事例が次に上げる「C社の困難な事業継続」などで今後淘汰が進むかもしれない。

4-3経営塾 「50年の業歴ある企業の事業継続は可能か?」

先日、販売業を営むC社(業歴50年、年商約3億円余、社員10名)の社長から、先行き見通しが立たないので、今後の事業継承について相談を受けた。持参した最近の決算書類などから、C社の主要な企業概要を観ると以下の通りです。

(1)社長の経営姿勢は手堅い経営で、財務内容も内部留保が厚く健全経営であります。最近の試算表によると、資産総額2、9億円に対し、負債総額1億円で、その差額の自己資本額は1、9億円。自己資本比率は65,5%と極めて高い。また、債務を上回る1、2億円の定期預金を保有しています。

(2)しかし、問題は最近3年間の売上高が減少し、年々業績が悪化していることです。直近の試算表によれば営業損失額16、000千円を計上しています。社長の一番の心配事はここにあります。その主な原因はC社の商品に独自性がなく、売上総利益率が悪化の傾向を示していることです。

(3)社長はすでに70歳に手が届く年齢に達しています。社員の年齢構成は50歳~60歳と高年齢化しています。後継者について、信頼できる1、2の社員に意向を打診したが、立ち向かう意欲的な人材がいないのです。社内に不在なら外部から人材を登用するという手段もありますが、それも簡単にはいきません。

(4)赤字経営でもこれまでの内部留保で数年間は食つなぐことは可能だが、ずるずると先延ばしは問題が多い。最後の決断は社長にあるが、経営継続を断念し、やむを得ず自主廃業の道をアドバイスしました。

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