コラム

2014-05-07

◆企業も70歳まで雇用を視野に入れた対応が必要

政府は、経済財政諮問会議(議長・安倍首相)の有識者会議「選択する未来」委員会において、人口減少と超高齢化への対策をまとめた提言案を明らかにしました。内容は、70歳までを働く人と位置づける、出産・子育て関連の給付など支援額を倍増させるというものです。

 これは、5月半ばに諮問会議に提出するとともに、6月にまとめる「経済財政改革の基本方針(骨太の方針)」に反映させる予定になっています。

 日本の人口は、60年に現在の約3分の2の約8700万人に減り、約4割が65歳以上になると推計されていることが従前より取り沙汰されています。これを踏まえ、提言案では「年齢・性別にかかわらず働く意欲のある人が能力を発揮できる」制度が必要とされたのです。

 具体的には、定年後の再雇用などで70歳まで働ける機会を増やすよう求めた。さらに、20~70歳を「新生産年齢人口」と新たに定義して、その人口数は60年に約4800万人と見積もっています。現在の生産年齢人口(15~64歳)の推計値(約4400万人)より、約400万人多くなることになります。

現在は、65歳までの労働を義務化し、できれば70歳までをも可能にしてほしいと希望を出していますが、上記のようになれば、70歳までの雇用義務化を民間企業に対し制度化を求める可能性もあるわけです。義務化までいかない場合でも、努力義務になってくる可能性は考えられます。

問題は受け皿となる企業側の対応です。社内業務の見直しや業務負担の緩和などの点で70歳まで労働できる職場環境を整備する必要があることを今から考えておく必要がでてくるかもしれません。70歳でも健康であれば、働くことはできます。働き盛りの年齢層と同レベルで体力やスピードなどをもとめ、採用を回避していると、若い世代の減少に歯止めがかからなければ、就職応募者は、高齢者層が多くなっていることも視野に入れておく必要があります。

今後は、60歳以上を年齢だけで、「年寄」と避けて通ることは企業にとってマイナスになってくるかもしれません。

【2014.5.7 特定社会保険労務士 亀岡 亜己雄】

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