コラム

2012-09-10

業務中の災害で、避難途中に負傷した場合の労災保険の適用

大型の台風、大きな揺れの地震、竜巻などが発生したときに、外回りの営業をしていた、出張で地方の支店や工場を訪問していた、電車の乗継で駅校内を歩行していたという状況にあることが考えられます。

運悪く災害に遭遇して、転んでけがをした、上から落ちてきた物や倒れてきた物に当たりけがをした、飛んできた物でけがをしたということがあちらこちらで起きることが予想されます。こうしたことは、場所や時間に関係なくやってきます。

従業員がこうした事態に遭遇した場合、会社は、労災の適用を検討しなければなりません。ポイントは、仕事中であること、災害によるけがという2点です。

仕事中のけがという点につきましては、厚生労働省の基準や裁判例に沿って考えますと、業務を行っている途上で(業務遂行性)、かつ、業務に関係して(業務起因性)発生したけがであれば労災にあたるとされます。

これは、直接仕事場にいるときだけではなく、休憩時間中や電車移動中などの仕事場以外の場合でも、業務との関連性が認められる場合には、労災であるとされます。

次に、災害によるけがという点につきましては、冒頭で挙げました例の場合は、よほどの問題がなければスムーズに労災が適用になると思われます。

危険が取り沙汰されています地震や竜巻、あるいは最近の異常気象から発生頻度が多くなっています雷、あるいは火災などが起きたことで、その避難のために逃げる途中にけがをしたということも想定されます。

この場合には、業務中であったということと結びついている行為(業務付随行為)として労災の適用になると考えられます。3.11のように津波で高台のほうへ逃げる途中のけがといった場合にも、仕事に付随する行為として労災が適用になると言えます。

ただし、災害や業務の状況によっては、絶対に労災であると認められるとは限りませんので、労働災害と認められない場合も出てきます。しかし、地震のような大災害の場合、平成7年の阪神・淡路大震災や2011.3.11の地震の際には、業務上の労災、通勤上の労災ともに柔軟な対応がされていますので参考になるかと思います。

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