コラム

2012-09-09

災害時の社会保険料の納付

企業として、災害時に外部への支払いはどうなるのか、気になるところです。特に、国に納付します公的な費用は、社会コストと言われている通り、経費の中でも有無を言わせず、真っ先に財源確保すべき対象とされています。

そうは言っても、災害時は、銀行が機能していない、会社が被災した、納付する者が負傷したなどの諸事情から、期限通りに納付ができないことも考えられます。

こんな状況になったときに備えて、予め非常時の納付について国税通則法に決められています。国税通則法は、災害その他のやむを得ない理由で、決められた期限までに納付することができない場合に、期限を延長することができるとしています。

対象となるのは、災害が発生した日から延長後の納期限までの間に納期限が到来するものとなっています。この延長後の納期限がいつかというと、災害がやんだ日から2か月以内の日を定めるようになっています。

ちなみに、災害その他のやむを得ない理由には、次の場合が該当するとの考えを示しています。
(1) 地震、暴風、豪雨、豪雪、津波、落雷、地すべりその他の自然現象の異変による災害
(2) 火災、火薬類の爆発、ガス爆発、交通と絶その他の人為による異常な災害
(3) 申告等をする者の重傷病その他の自己の責めに帰さないやむを得ない事実

国税通則法の規定は、そうだとしても、現実の災害等の状況によっては、延長後の納期限通りいかないことも十分考えられます。

そこで、納期限が延長される対象地域、具体的な現実に即した納期限はどうなるかというのが最も知りたいところです。

2011.3.11の場合を見ますと、国税のほうは、所得税等の確定申告の申告納付期限の直前であったこともあり、申告納付期限までには国税庁が方針を出しています。また、社会保険料についても、3.13には、納付期限延長の方針が打ち出されています。

これによりますと、3.11の場合、青森、岩手、宮城、福島、茨城の各県にある事業所等に係る保険料を対象としています。また、保険料の納付期限につきましては、国税通則法の原則を踏まえつつ、さらに付加的に、災害の復旧状況等を踏まえて告示して決定するとしています。

災害状況等によって変わってくることが十分考えらえますが、一応の目安にはなるかと思います。

その他、口座振替は、弾力的な取り扱いがなされ、納期限の延長期間内は督促しないとの方針も盛り込まれました。これらも災害時には便宜を図られることが想定されます。

さらに、国税通則法によれば、納期限の延長の対象となった地域にない事業所でも、事業主が相当に財産の損害を受けた場合は、保険料等の納付を1年以内に限り猶予することができるとしています。

最低限、国税通則法で決められている事項と解釈は、想定できるとしましても、実際の災害状況等を踏まえた付加的な方針・措置は、実災害時にしかわかりませんので、あまり限定的にはとらえておかないほうがいいと思われます。

ただし、一定のラインは、2011.3.11のときの方針と措置を参考にすべきと言えますが、激甚災害の場合の対応ですので、すべて参考にできないとも言えます。

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