コラム

 公開日: 2017-05-18 

健康に暮らすための冷暖房の考え方

健康に暮らすための冷暖房の考え方

 室内環境(暑い寒い)は健康に大きな影響があります。
エアコンありきの生活が前提になっている現代生活ですが他に健康的な良い冷暖房は無いのでしょうか。

 省エネ化が進むとともに快適に使えるように様々な工夫がなされているエアコンですが、まだまだ消費エネルギーが大く、健康的と言えない部分もあります。
 健康というキーワードで考えてみるとエアコンで気になるのは、ほこりやカビの胞子をまき散らし、暖房では室内を可乾燥状態にしてしまう恐れがあるということ。
フィルターのこまめな掃除ができればよいですがなかなか手が廻らないのではないでしょか、特にセントラル式の吹き出し口が複数、各部屋にあるタイプでは各部屋を汚染してしまう可能性が高くなります。
 エアコン依存型の暮らしからの脱却は住まいの断熱性を上げ、ある程度気密性を上げることです。ここで重要になってくるのが前回お話しした風の道ですが、どうしても冷房機器や暖房機器は必要になります。



夏を考える。

 35度を超えるような外気ではエアコンを使わないというのは現実的ではありません。
出来るだけ頼らないという考え方が大切です。
 建物の遮熱性能を上げ、直射日光を軒の出や庇、外部ルーバーなど建築的に防ぐとともに樹木や植物でも日射を遮蔽します。このようなことと風が入る間取り、建物配置があいまってエアコン依存型の生活から抜け出せます。
とにかく基本が大切です。基本とは夏の直射日光が室内に入るのを防ぐこと、これは建物のつくり方ハードの問題です、昨今防水技術の向上やエアコン機器の依存から軒の出や庇が無いつくりが増えました。
これはエアコン脱却を考える上では最大の弱点となります。
 屋根や庇は十分に出すこと、太陽高度を考え直射日光が防げる位置まで出しましょう。
また南だけではなく西日対策も重要です。西日は太陽光度も低く軒庇だけでは防ぎきれません。樹木や蔦植物のへちまやキュウリなど植物を利用するとともに外付けのルーバ―などが有効です。

 建物の部位を考えると屋根断熱が一番有効です。壁や床断熱の充実より予算は屋根断熱に回すべきです。
屋根断熱のポイントは3つ
〇遮熱(熱を遮ること)
〇断熱(熱を伝えにくくすること)
〇通風(屋根面で通気を取り輻射熱を防ぎ熱を伝えにくくすること)
とにかく屋根の性能を上げ出来るだけ建物が熱を溜め込まないようにしましょう。



冬を考える。

 健康的に暮らすための暖房としては、エアコンとともに、室内で直接燃焼させる暖房器具は避けるべきです。結露のもととなる水蒸気の発生が多く結露はカビにつながります。
また排気には有害な物質が多く含まれます。

お勧めの暖房手段としては
〇室内で燃焼させても排気、給気は屋外からというFF方式のガスやペレットの暖房
〇床暖房・パネル暖房などの輻射熱暖房
 輻射熱暖房の良いところは室温をそれほどあげなくとも暖かく感じ、エネルギー効率が良いばかりか室内水蒸気量が抑えられるため表面結露や壁内結露のリスクが減ります。
温風を浴びる不快感や気管支が弱い方にも輻射暖房は安心できます。
〇太陽熱を活かす。
 南に取った土間は陽の光を浴び日中蓄熱し、夜間は放熱します。これは熱容量の大きな素材で土間をつくることで可能になります。
夏は直射日光が当たらないように工夫し、冬はよく当たるようにします。そのうえで蓄熱を考えプランニングで通風から家全体を考えていきます。
 同じく太陽熱利用では蓄熱し送風装置を使い送風する方法もあります。ダクトを使うためダクト内の清掃や床下を利用するなら床下も清潔に維持できるように配慮する必要があります。

 基本は水蒸気や排気が室内に放出されない手段を選ぶことが大切です。
昔懐かしい炬燵や囲炉裏も暖房器具ですがこれらは家は寒いもの、どうしようもないのと行く前提に立ち、ピンポイントで温めるという考えですね、健康的に暮らすためにはできるだけ建物全体の温度差を無くしたいところです。
ではどうすれば効率的に温度差を少なくできるのかそこを考えていきましょう。

 室内空気温度がたとえ20度であっても大きな窓の前に立つと寒さを感じます。
開口部の性能を上げることは均一な室内温度を実現するためにとても有効な手段となります。
一番大切なのが屋根断熱の高性能化と書きましたが、次に大切なのが開口部、窓の性能です。性能を上げて熱の移動をできるだけ防ぎましょう。温度差を少なくすることで結露も減り、健康的な暮らしにつながります。

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