コラム

 公開日: 2015-02-27 

住いの耐震を考える。そもそも耐振性とは(軸組み工法) 2

基本に帰りそもそも耐振性とは2

耐力壁はバランスが大切


 とにかく壁という壁は全て耐力壁にしてしまえば強い家になるのでしょうか?
それは違います。
 窓の少ない面では耐力壁が多く窓の多い面では少ないという状況になりがちです。
また、浴室やトイレ、洗面など小さな空間があり壁が多い場所も耐力壁が増えてしまいます。

 実は偏った耐力壁の配置はかえって建物を危険な状態にしてしまいます。
阪神淡路の震災において筋交いをいくら入れても耐力壁の配置バランスが悪い建物は倒壊することが実証されました。その後平成12年の基準法改正では耐力壁バランスの確認が法律で施行されました。
このことで今まで設計者や大工さんが経験と勘で入れていたものに根拠が求められるようになったのです。



耐力壁は強固にしないといけない。


 筋違で地震の水平力を受けるとテコの原理で一方の柱に引き抜く力が加わります。
土台から柱が抜けようとします。
土台と柱の接合強度の不足で柱が浮き上がれば耐力壁としての機能は無くなります。
平成12年の建築基準法改正では阪神淡路の解析から柱の引き抜きに対する強固な接合が求められ、ホールダウン金物などの接合金物を設置する基準が設けられました。
これ以前は3階建ての建物に適応されていた引き抜き金物が2階建てでも必要になりました。



そもそも耐振性とはのまとめ


 軸組み工法、在来工法とも言われ国内の住宅の多くがこの工法で建てられ、優れた技術者も多く伝統工法の流れをくみ日本の住環境に適した工法ですが、阪神淡路大震災を大きな教訓として建築基準法が大幅に改定され、地震に対して安心できる建物となっています。

安心できるといえる耐震性の要は、
「耐力壁の数(量)」
「耐力壁のバランス」
「接合金物」
を計算により又は仕様規定により確実に儲けることです。

 住いの計画が進み設計図が手元に来たら、耐力壁の位置や数やバランスなど自分でも見て理解してみようとすることが大切です。
また接合金物などの図面がちゃんとあるということが大切です。
接合金物の根拠も聞いてみましょう。
「N値計算法によります」「許容応力度計算法によります」
など根拠となる言葉は限られています。

 意外に多いのは構造計算によります。という答えですが注意が必要です。
構造計算はN値なのか許容応力度なのか、そこまで聞いてみると相手も真剣にならざる負えません。
得てして建築会社によっては金物を図面化していなかったり、間違った使い方をしている会社も無いとは言えません。
耐震性の要と言える3要素がそろって耐震性が発揮されます。
すべてお任せでは無く、自分でも理解してみようという態度が大事なのだと思います。



耐振性のセルフチェック


1:耐力壁の壁料計算書が図面としてある。
2:耐力壁が図面に指示されている。
3:接合金物が図面に明記されている。
4:担当者が接合金物の計算根拠を明確に答えられる。
5:なんとなく見て耐力壁の位置のバランスが良い。(偏っていない)
実際にこのようなことがクリアーできていれば3つの耐震要素は満たしていると言っても良いでしょう。

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