コラム

2013-01-09

赤プリ解体

今日の新聞から建築業界注目の解体工事のお話です。

安全な超高層建物の解体技術をスーパーゼネコンが競っています。
造るだけではなく解体の中にも新しい技術開発はあるのですね、アメリカのように爆破するような力技は日本には向きません。

今注目されているのは赤坂プリンスの解体工事で、足場を組まず、上層部を残しながら中間層からだるま落としみたいに解体し、少しずつ縮めていくので毎日建物の高さが低くなっていくのが見た目でもわかるそうです。
この工法は大成建設が開発した「テコレップシステム」と言うそうです。

日本の超高層ビルの歴史は霞が関ビルに始まり、いまだ45年、子供のころ連れられて日本一高いビルと言われ上を見上げたら雲の中にあった驚きを私は今でも覚えています。
今解体されているのは霞が関ビルよりだいぶ後の1983年、まだ29年なんですね、木造住宅の短命が言われていますが大体同じような年数です、当時と言っても29年前の技術を総動員した先端建物が寿命29年、もちろん物理的な耐用年数を迎えたわけではありません。
所有者のコメントによれば「老朽化に伴いメンテナンス経費増大と収益性の悪化」が解体理由で新たに27000㎡のツインタワーを建設するそうです。
この場合の「老朽化」とは物理的なことではなく「集客率が落ちて競争に勝てない」という意味で使われているようです。
赤プリの設計は丹下健三、日本の高度経済成長を象徴する建築家で、海外でも高い評価を受けある意味日本の建築設計で頂点に立った人、東京都庁も丹下健三です。
2005年に亡くなっています。
存命であったら壊せなかったんじゃないかな、それほど影響力のある建築家です。

日本を代表する建築家が設計し、スーパーゼネコンが技術を尽くして建築した近代建築がなぜこんなに短命なのか、経済的理由は物理的理由を凌駕し、収益性が望めなければ解体される運命にあるのですね、とは言ってもこれは建てる段階で予想できたことだと思うのです。つまり当初から長寿命を目指したコンセプトではなかった。
ということではないかと思います。
同じ超高層の先駆けであるNYのエンパイヤステートビルは築80年を超えNYのシンボル的になっています。
建てたときの思想・コンセプトの違いからくるのではないかと思います。
住宅も同じで、耐震性、断熱性、省エネなど最新の技術・商品を寄せ集め建築しても、暮らしの変化に対応できなかったり、建て主に思い入れが持てないようなものでは住宅の寿命も短命に終わります。
商業的・経済的な理由で壊されることは住宅の場合少なく、壊される理由はそれ以外にあります。
住宅設計に携わる者の使命として、良い住まい、世代を引き継げる住まいを考えていかなければいけません。
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