コラム

 公開日: 2012-12-05 

あんなボルトで吊ってるだけ?

あんなボルトで吊ってるだけ?

笹子トンネル天井崩落事故ではボルトを固定していた接着剤の劣化が考えられると報じられています。
詳細な検証は後日明らかになるでしょうが、個人的には埋め込みアンカーではなくケミカルアンカーが35年前に一般的に使われていたのか疑問があります。
今回は定期点検は行っていたが打診点検まではしていなかったと伝えられています。
工場などでの検査では超音波探傷などで点検されますが、現場では人的検査、打診点検が主となります。打診点検は建築の構造物においてもスタンダードな点検方法で、ベテランの検査員の打診での異変察知は機会にも勝ると言われています。

報道では、「打診点検」は義務ではなかった。
「点検マニュアル」にはなかった。
と報道されています。
今後は「打診点検」が義務化されるでしょうが、このような事故の場合、常にマニュアルに記載されていたか、いなかったかが争点となります。今回は「義務ではなかった、マニュアルになかった」と言うことが証明されると、法的責任は誰も問われないのではないかと感じています。
問題は、明らかに「打診点検」をしたほうが良いと分かっているのに、義務化されていないのだからしなくてもよい、と考えた姿勢にあるのではないかと思います。

私が仕事としている、木造住宅の場合、「4号特例」と言う無責任な制度が昭和26年、建築基準法制定以来残っています。
日本の住宅は設計と言う役割分担が生まれる以前より、大工さんが経験と勘で建ててきました。
当時はその慣習を法律により制限し、構造計算を義務付けると社会的に混乱するとの判断のもとに、一定規模以下の木造住宅は構造計算の申請を省略できるとしました。
社会情勢も、工法も60年前とは随分変化しましたが、法律は変わりません。見直しの機運が高まった時期もありましたが、既得権益の関係か、業界の反発か、相変わらず構造計算による申請義務が無い状態です。

基準法では、イ「政令に定める技術的基準に適合していること」
ロ「計算により安全を確認すること」とありますが、イの方法では構造計算はいりません。
このことは「本当に法律に適合し、安全であるのか誰もチェックしていない」と言うことになります。
以前にも書きましたが「構造はプロにお任せします。」はよくありません。工事契約、設計契約の段階で「耐震等級2又は3でお願いします。」など構造グレードのリクエストをしましょう。
そしてその計算結果を手元に貰いましょう。
より安全な、安心できる家を建築主が求めていきましょう。

費用のアップチャージが求められるかもしれませんが、耐震等級1で認定を取らないのであれば当然やらなければいけないことなので拒否できる範疇だと思います。
耐震等級2・3においては基準法レベルを超えますので工事も含め一般的にはアップチャージは必要になると考えてください。

耐震偽装において性善説が否定されたにもかかわらず、住宅においては4号特例と言う規定が未だに生きています。

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